日本の絶景温泉 伊豆の老舗旅館 伊豆北川温泉「望水」0557-23-1230(受付8:00〜18:00)
「ちょい不良(ワル)温泉物語」 ダブルなブッキングこそ、ふたりを最高峰の至福にする秘策
潮騒の音が、ふたりを遠い記憶へと誘います。寄せては返す波のように、ゆったりとしたロングストローク。束の間のこのひと時、セラピストの手にゆだねて、長い間、共に生きてきた我が身を振り返り「おつかれさん」と言ってあげましょう。 な〜んて、ジジが自分の体を労るのは、ほんのこの瞬間だけ。はい、わかっておりますとも、本当はお隣でうっとりと過ごしている彼女の様子が気になって仕方ないのでしょう。お優しいですね。なぜ、ふたりはこのような至福の時間を過ごせているのか、時間を巻き戻してみましょう。「今日は早めに出発するよ」「あら。どこかへ寄っていくの?」「いや。宿へ直行さ」と、10時到着を目指します。「お待ちしておりました。どうぞこちらへ」と通されたお部屋のドアを開けると。「まあ、なんて素敵なの・・・」目を潤ませて立ち尽くす彼女。そうですとも。ここはこの宿の中でも最高峰の特等席・プレミアムガゼボ「月いづる」、それをこれから300分も独占するのです。深いブルーの海の彼方に浮かぶ伊豆大島の島影が、とろけそうにロマンチック。さ、まずは温泉に入って青の世界に包まれましょうか。
彼女はまだ知らないのです。このプレミアムな時間は、今回の温泉ステイの序章です。つまり、これでまず、チェックインの時間まで何する?っていう問題をクリアしたわけです。しかも、とびきりのワクワク度で。「いいところね。連れてきてくれてありがとう」なんて、すでに彼女はすっかり上機嫌です。 「この宿は、これからの時間もいいんだよ」そうなんです。さすがは百戦錬磨のジジ様、温泉宿は夕暮れから変貌するってわかってらっしゃいますね。特にこちらの北川温泉は伊豆の東海岸にございますから、夕暮れからの風景は魅力を超えて魔力を感じるほどの妖艶さ。まず、太陽は海には沈みません。えっ、サンセットを見るんじゃないの?違います。山の方へ太陽が沈むからこそ、海と空は緩やかに茜色に輝いていくのです。いつの間にやら海も空も紺碧から藍色へと深みを増してまいります。 今宵の晩餐はお部屋で。目の前の海から毎日磯のものが揚がってきます。伊勢海老や鮑、地魚を焼き石でさっと焼いていただくと甘い旨みと磯の香がひろがります。会話の伴には新鮮野菜のバーニャカウダ。料理長自ら生産者を回って出合った新鮮な野菜を特製ソースでいただく一品をお目当てに通う女性ゲストも多いのです。鮑や伊勢海老はもちろんのこと、ちょこっと旨い肉も食べたいなど、どんなお望みも叶えてくれる別注の品々も揃っておりますから、わがままニーズも大歓迎でございますよ。 お休み前にもう一度、別のプライベートガゼボはいかがでしょう。宿泊すると先ほどのプレミアムガゼボとは別の4種類のプライベートガゼボを50分間無料で貸切にできます。温泉はあえて、上から流す湯口を設けず湯船の下から注ぎ入れることで、湯の表面を水鏡のように見せる設計。トリートメントで磨きをかけた肌を照らす淡い照明も重要な小道具です。宿の前は砂ではなく浜石の海岸、夜になると潮騒の音が一層ワイルドに聞こえてきます。海の上にぽっかりと浮かぶ三日月も、きっとふたりの潮騒のメモリーズになるはずです。
「GG(ジジ)/主婦の友社」2018年2月号記事、写真共原本のままに使わさせていただきました。これからも皆様にお喜び頂けますよう一生懸命頑張ります。 望水社員一同
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