日本の絶景温泉 伊豆の老舗旅館 伊豆北川温泉「望水」0557-23-1230(受付9:00〜20:00)
「ひとり宿泊プランのある”極上宿”」 雲の合間から一筋の光が海に降り注いでいる。瞬く間に光のシャワーが目の前の大海原を深い銀色へと染めていく。東伊豆・北川温泉にある「望水」では、こんな早朝の光景を独り占めして温泉に浸れる。「プライベートガゼボ ときの凪」と名づけられた貸し切り風呂付きの4つの東屋があり、いずれも100平米の広さ。4〜5人のグループでも十分な露天風呂を、たったひとりで貸し切りにできるのは、ひとり旅の醍醐味だろう。宿は相模湾にせり出すように立ち、眼前には大島も望める。客室は全室オーシャンビューで、竹や炭など和の素材を用いた内装。この日通されたのは、10畳に広縁が付くスタンダードルーム。間口いっぱいに設けられた窓の向こうには、青い海が控えている。出されたお菓子と抹茶を味わっていると、耳に心地よい波音が聞こえてきた。夜はこの潮騒をBGMに眠りに就けるというわけだ。
貸し切り風呂は翌朝にとっておき、まずは大浴場へ。こちらはオーシャンビューではないが、岩造りの露天風呂はなかなか風情がある。風呂上がりには湯上がりサロンに立ち寄ると、天城産の天草を用いたところてんが用意されていた。コシが強く、わさび入りのドレッシングがよく合う。朝はもぎたて野菜が用意されると聞き、期待が高まる。館内にはサロンやラウンジはあってもレストランはない。夕食・朝食は、共に部屋まで運んでくれる。ほかの客の視線を気にせず食事できるのは、ひとり旅にはありがたい。夕食にはバーニャカウダや金目鯛の煮つけなど、和洋折衷の料理が並んだ。野菜は契約農家から、魚は地元出身の料理長が新鮮なものを手に入れている。食材の良さが際立つ料理である。
「私どもにございます、プライベートガゼボ「日のなごり」が特集ページ表紙となりました」
たらふく食べ、そのままごろりと横になれるのは部屋食ならではだが、この宿には就寝前にぜひとも訪れたい場所がある。スパ施設「GECCA」だ。ここでのトリートメントを目当てに訪れる客も多いと聞くが、実際体験して、都心の高級スパにも引けを取らない技術と感じた。一押しは、心と体のバランスを整えるために開発されたというボディトリートメント。セラピストの強弱の付いた長いストロークが、緊張した心と体をいい具合にほぐしてくれた。翌朝、体に染み込んだトリートメントの残り香を楽しみながら、貸し切り風呂へ。人目を気にせず、”ざぶん”と音を立て、湯につかる。ひとりの開放感を、この場所で存分に味わった。
「日経おとなのOFF/日経BP社」2014年5月号記事、写真共原本のままに使わさせていただきました。これからも皆様にお喜び頂けますよう一生懸命頑張ります。 望水社員一同
伊豆の温泉旅館に宿泊したい!東伊豆町へのお出かけをお考えなら! 季節ごとの見どころを紹介した「伊豆温泉旅行記〜玲子の一日〜」をご覧いただけます。
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