「だから行きたくなる温泉セラピーの宿50/集英社」記事、写真共原本のままに使わさせていただきました。
これからも皆様にお喜び頂けますよう一生懸命頑張ります。 望水社員一同
女友だちと行きたい
温泉ビューティ研究家/石井宏子さん著
とことん癒されたい時、がんばった自分を褒めてあげたい時、さっと電車に飛び乗ってこんな温泉に出かけたくなります。海がきれい。深いブルーの海にゆるやかな島影、貸切り温泉に一歩入った時、この独特の風景にしばし見とれてしまいました。この「プライベートガゼボ」と呼ばれる貸切り温泉は、とってもリッチ。わたしのお気に入りは「日のなごり」。お茶室のようなくぐり戸を入ると、特別室ほどの広さがあり、オットマン付きチェアが2つ、その向こうには、海へといざなう神殿のようなデッキに大きな湯船。湯面が鏡のようになって海の景色を映し出せるようにと特別に設計されています。さっそく温泉に入って、のんびり海を眺めていると、想像以上に波の音が近くに聞こえてきます。大自然の響きってすごい。体の芯まで癒される響きです。紺碧の海と島影を眺め、波の音とヒヨドリの声を聞きながらゆったりと過ごす。「温泉こそ人生のラグジュアリー」と思う瞬間です。
もうひとつの至福は、月をテーマにしたスパGECCA。月の光をたっぷりと浴びた北川海岸の浜石「ムーンドロップス」をあたためて体のパワースポットにのせていく"チャクラバランシング"は、まるで月のパワーを取り込む聖なる儀式、なんだか幸せオーラに包まれる感じ。波のリズムのようなロングストロークのマッサージは、いつしか月の浮かぶ海と一体になった気分になります。3つ目の幸せは食事。GECCAキュイジーヌプランは素材本来のパワーをいかしたメニュー。こだわりは海の幸のみならず、野菜や黒米などにも及び、料理長自らの目で選んだ地元食材を毎日仕入れています。「採れたて野菜のバーニャカウダ」は、個人顧客のみしか契約しない少量生産の野菜農家へ料理長が通いつめてようやく仕入れることができた地元野菜は伊豆の山のパワーがギュッと詰まって、ひとつひとつの味の濃さに感動する逸品です。