至福の温泉・癒しの別天地

　宿名のごとく、相模湾にせり出すように立つ建物からは、瞳までも青く染まりそうな大海原が広がる。茜色に染まる清々しい朝焼け、月明かりが海に反射するロマンチックなムーンロードなど、館内や客室の窓は美しい海景色を映し出すスクリーンとなる。また、北川漁港の定置網で揚がった活きのいい魚介、山桃、ミカンといったフレッシュな香りを封じ込めた自家製の果 実酒など、東伊豆ならではの味覚が満喫できる料理も、この宿を語るに欠かせない楽しみのひとつだ。そしてこの夏、さらなる魅力が加わった。海一望の貸し切り露天風呂を設けたプライベートガゼボ「ときの凪」に、新たにふたつの湯処が登場。デザインは、数々の人気旅館を手がけて名を馳せる松葉啓氏によるものだ。「波まくら」はデザイナーズ家具を配した洗練された空間、そして「日のなごり」はシックな色彩 でまとめた和モダンスタイル。いずれも水平線と向かい合う眺望豊かな露天風呂、そしてリビングルーム風の広々とした湯上がり処が設けられ、かけ流しの源泉だけでなく、海と過ごす穏やかな時間も貸し切りにできる。湯から出たあとは、窓辺に座り、海が奏でる優しいリズムに身をゆだねたい。

湯上がりは冷たいレモン水で喉を潤して	コルビュジェのソファでくつろげる「波まくら」
「波まくら」にはヒバ材の露天風呂を設置

夜の相模湾を望む「日のなごり」の露天風呂

「ときの凪」(1組50分・無料)では、新設されたふたつの湯処に加えて、和情趣あふれる2タイプの露天風呂も楽しめる		アジアの調度 、炭のオブジェがセンスよく飾られたガゼボ内
	飛騨高山の日進木工の家具で統一された「日のなごり」

夕食は海の恵みが満載された磯懐石料理。お造りには香りの高い天城の「まずまわさび」が添えられて	全室オーシャンビューの客室