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雛のつるし飾りまつり

雛のつるし飾りまつり

稲取温泉で古くから雛祭りの際、雛壇の両脇に一対のつるし飾りを飾る風習がありました。親から子へ、子から孫へ。代々受け継がれてきた稲取温泉のつるし飾りまつり。幾種もの人形たちに、ひとつひとつ思いを込め子供たちの幸せをねがいます。


 生まれたばかりの我が子がスクスクと育ってほしい。初めての女の子の初節句。「夜なべして作らっしぇ?よ」とおしゅうとめさんから勧められ夢中で縫いました。母の手作りのつるし飾りがお雛様の横で揺れています。

 
 
 
 
ハイハイをたくさんする子は丈夫に育ちます。可愛らしい「這い子」人形は我が子と一緒。 柿は滋養がある。栄養がある。「柿赤くなれば医者青くなる」のことわざによります。 すべてのお金が我が子に集まって幸せになりますようにという、親の願いです。
         
 
 
 
 
桃は邪気を除ける強い力があります。「我が子が幸せになりますように」の願いを込めて。 香袋、とそ袋、薬袋、昔は皆三角の赤い袋。病気になったら薬の世話になります。高価な薬を添えて病気を治します。 昔、お雛人形が虫に食われぬよう、唐がらしを入れていました。赤ちゃんにも虫がつかぬよう。
         
 
 
 
 
赤い目のうさぎは病気を退治する力を持っていると信じられていたそうです。 赤ちゃんといえば、座布団の周りでハイハイ。「這えば立て、立てば歩めの親心」 さる(去る)にかけて厄や災いが去るという意味が込められています。
         
おめでたい祝い事の始まりに欠かせない大切な役割を持っています。稲取では江戸時代から伝わる子供三番そうの舞が今でも七月の夏祭りに舞われています。 稲取の女の子のお人形遊び。おかたさまとは、美しいお嬢様や奥方様のこと。